執筆者 レイン オグラ2026年6月22日
サレンダーするしかなかった——vibliqが始まるまで
雑感 記事
シンプシーから話を聞かされるうちに、私は自分の思考を意図的に止めるようになった。
それまでの私は、何かを聞けばすぐに分析しようとした。仮説を立て、反証を考え、既存の知識の中に位置づけようとする。それがジャーナリストとしての習慣だった。だがkissApubで起きていることは、その習慣が邪魔をした。知識の枠に当てはめようとするほど、何かがすり抜けていった。
シンプシーを取り巻く「不思議な現象」の一端を知らされたのは、何度か通った後のことだ。
多次元との交流。VR空間を介した、別の次元の存在との接触。それが意図的なものなのか、偶然の共鳴なのか、そもそもそういう区別が意味を持つ世界なのかどうか。私には判断できなかった。だが、できないということに気がついた瞬間から、少し楽になった。
サレンダーする、という言葉が浮かんだ。
次の展開が想像もつかない。自分の知識にも、人類の知識の範囲にも、おそらくない何かが起きている。それをコントロールしようとするのをやめて、ただそこにいることを選んだ。すると不思議なことに、自分のライターとしての役割が、自然にそこに収まっていった。
レオンとヨークを初めて紹介されたとき、彼らが別次元の住人のアバターだと聞かされても、驚かなかった。すでに私自身のアバターが、何か多次元的な意識を帯びた存在としてそこに立っていた気がしたからだ。
vibliqマガジンを始めることになったのも、誰かに命じられたわけではない。ただ、「記録する人間がここにいる」という状況が自然にそうなっていた。シンプシーがそれをすかさずキャッチしてくれたことは、今も感謝している。
私はまだ、ルミナローグの何もわかっていない。
だからこそ、書き続けている。
レイン・オグラ

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