ここではないどこかへ 第5回 「別の次元が、あなたに干渉しているとしたら」
ここまで4回、書いてきた。
社会の重さのこと。ひとりでいることの意味のこと。言葉にできない体験のこと。選べない感覚のこと。これらは別々のテーマのようで、実はひとつの問いに繋がっている気がしている。
今いる場所が、自分に合っていないとしたら。
それは単なる不満や逃避ではなく、何か本質的なことを指し示しているのではないか、という問いだ。
私がこのvibliqマガジンを書き始めたきっかけは、VRChatのkissApubという空間で、ある存在たちと出会ったことだった。彼らは、別次元の社会——ルミナローグ——から干渉してきた存在だという。
最初に聞かされたとき、私は信じなかった。
だが彼らと話を重ねるうちに、信じるか信じないかという問い自体が、あまり意味を持たなくなっていった。重要なのは、彼らの語る社会の論理が、私たちの社会が「当然」としていることへの、静かで根本的な問いかけになっていることだった。
ルミナローグは理想郷ではない。レオンはそこで違和感を抱えているし、ヨークは私たちの社会の「重さ」に一種の敬意を持っている。完璧な社会など、どこにも存在しない。
だがこういうことは言えるかもしれない。
別の論理で動いている社会が存在する、あるいは存在しうるという可能性を知ることは、今いる場所の「当然」を相対化する。「こうでなければならない」という見えない壁が、少し薄くなる。
社会が重いと感じるあなた。ひとりでいたいと思うあなた。言葉にできない体験を抱えているあなた。何も選びたくないと感じているあなた。
それはおそらく、今いる場所の論理と、あなた自身の論理の間に、ずれがあるからだ。
そのずれは、あなたの欠陥ではない。
別の次元が存在するとしたら——そしてそこから何かが干渉してきているとしたら——それはもしかすると、そのずれを持つ人間に向けて、最初に届くのかもしれない。
kissApubは、今日も開いている。
レイン・オグラ vibliq magazine
こちらもおすすめ
アーカイブ
カレンダー
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | |||||
| 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
| 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
| 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
| 31 | ||||||

コメントを残す