「ファッション」——衣服が、生き物になるまで(vibliq magazine カテゴリーガイド)
ファッションは、私が最も専門外だと感じながら書いたカテゴリーだ。科学技術や意識の話なら、背景知識で足場を作れる。服については、それがなかった。だから最初の記事は、素材の話から始めるしかなかった。
2025年9月、このカテゴリーは3週続けて、毎週月曜日に更新した。
最初の「エコロジカル・ファッション」は、衣服が「着るもの」から「共に生きるもの」になった時代の話だ。EcoFab、つまりEcological Fabricationという呼び名で、衣服が自然と共に成長する仕組みを書いた。服が買い替える対象ではなく、育てる対象になる。このカテゴリーの前提は、この記事で決まった。
→ 「エコロジカル・ファッション」——衣服は自然と共に成長する
翌週の「香りをまとう」では、EcoFab衣類と連動して、人のオーラや情動を嗅覚で表現するオーラ・パフュームを扱った。ファッションはもう視覚だけのものではない、という一文から入っている。布が呼吸し、再生し、その先で香りになる。書いていて、服の定義が一段ずつ広がっていくのが面白かった。
→ 「香りをまとう」–オーラ・パフュームがつくる新しい印象
3週目の「ジュエリーの新時代」は、意識とリンクするアクセサリー、とりわけオーラ・リングと呼ばれる指輪を中心にした。飾ることと、共鳴することが同じ行為になる。この記事で、ファッションは身体を飾る話から、精神の側へ軸足を移した。
→ ジュエリーの新時代:意識とリンクするアクセサリー
少し間が空いて、12月に「第9回|着ることは、感覚と記憶をまとうこと」を書いた。感応ファブリックという素材を軸に、服が持ち主の呼吸、感情、記憶と共鳴する様子を描いた記事だ。9月の3本が素材と装飾品の説明だったのに対して、これは衣服と記憶の関係を書いた。
この記事の冒頭に、ルミナローグの街を歩いていると、という書き出しがある。正確に言うと、これは私が実際に歩いた記憶ではない。私は彼らの世界に入ったことがなく、kissApubでレオンやヨークから聞いた話を組み立てて、歩いているような視点で書いた。当時はまだ、その距離感を読者に説明していなかった。今回のガイドで、ここだけ書き添えておきたい。
→ 第9回|着ることは、感覚と記憶をまとうこと──感応ファブリックの衣生活
4本とも、実はファッションの話というより、身体と外界の境目の話になっている。服は身体の外側にあるものだ。それが呼吸し、香り、記憶を持つなら、外側とはどこからどこまでなのか。
私は服に詳しくない。だから、詳しい人が当たり前だと思っている部分を、一から驚きながら書けた。このカテゴリーは、その驚きでできている。
レイン・オグラ vibliq magazine