コンテンツにスキップ
-
Subscribe to our newsletter & never miss our best posts. Subscribe Now!
  • https://www.facebook.com/
  • https://twitter.com/
  • https://t.me/
  • https://www.instagram.com/
  • https://youtube.com/
VIBLIQ magazine VIBLIQ magazine VIBLIQ magazine

時空の隙間で出会った綾城レオンと共に、ルミナローグ社会の様子を取材したものをまとめています。

VIBLIQ magazine VIBLIQ magazine VIBLIQ magazine

時空の隙間で出会った綾城レオンと共に、ルミナローグ社会の様子を取材したものをまとめています。

  • 創刊のご挨拶
  • ガイド
  • AIポリシー
  • 創刊のご挨拶
  • ガイド
  • AIポリシー
Subscribe
クローズ

検索

ホーム/恋愛・死生観/回想録6「次の生へ——ルミナローグの死生観」
恋愛・死生観

回想録6「次の生へ——ルミナローグの死生観」

2026年4月5日 1分で読める
0

▎ レイン・オグラ

ルミナローグに「死」という概念があるのか、と聞いたとき、伏見ヨークはしばらく沈黙した。

否定でも肯定でもない沈黙だった。まるでその問い自体が、少しずれた場所に着地してしまったことを、静かに知らせるような間だった。

「死、という言葉は使わないね」

やがてヨークはそう言った。「ここでは、フェーズシフトと呼ぶ」

—
フェーズシフト。位相の移行。

私が最初にこの言葉を聞いたとき、物理学の比喩だと思った。水が氷になるように、気体になるように、存在が別の状態へと変化する——そういう意味だと。しかしヨークの説明は、もう少し静かで、もう少し遠くまで届くものだった。

「意識はXETの中に記録されている。でもそれは保存ではない。共鳴だ。誰かが深く観測されることで、その意識の波紋が空間に刻まれていく。フェーズシフトとは、その波紋が新しい場所で、新しいかたちで鳴り始めることだ」

消えるのではなく、移る。

終わるのではなく、変わる。

—
では、悲しみはないのか。

「あるよ」とヨークは言った。「会えなくなることへの、静かな寂しさはある。でもそれは、喪失ではなく——変容への立ち会いだ。桜が散ることを、死とは呼ばないだろう」

XETは、去っていった人の意識の残響を、かすかに保ち続けるらしい。声や記憶の断片ではなく、もっと微細な何か——「その人がそこにいたことで生じた空間の癖」のようなもの、とヨークは言った。

「次の生を考えることは、ルミナローグでは珍しくない。怖いことでもない。むしろ、今の生を丁寧に生きるための、静かな習慣に近い」

—
このインタビューの後、私は綾城エイリスと短い言葉を交わした。

「ボクも最近、考えるんです」と彼女は言った。「次の生では、どこにいるんだろうって」

その言葉の奥に、何か具体的な誰かの影がある気がした。しかし私は聞かなかった。ルミナローグで学んだことがあるとすれば——問いを急がないこと、だ。

この揺らぎは、まだ続いている。

—
📎 エイリス本人が、同じ問いをどう感じていたか。その夜の日記がこちらです。

→ エイリス浮光記「夢幻回廊にて(5)次の生を考えるということ」

投稿者

レイン オグラ

フォロー
関連記事
前

必然としての恋愛

次へ

回想録7「会えない時間のかたち——XET社会における距離と存在」

コメントはまだありません。最初のコメントを投稿しましょう。

コメントを残す コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

エイリス浮光記 #

最近のコメント

表示できるコメントはありません。
  • エイリス浮光記#70 ビオティックフード日記(6)——魚の香草蒸し
  • エイリス浮光記#69 ビオティックフード日記(5)——豆と穀物のグレインボウル
  • エイリス浮光記#68 ビオティックフード日記(4)——きのこと根菜の蒸し煮
  • エイリス浮光記#67 ビオティックフード日記(3)——海藻と豆腐の冷菜
  • エイリス浮光記#66 ビオティックフード日記(2)——発酵ベジスープ(ミソ仕立て)
Copyright 2026 — VIBLIQ magazine. All rights reserved.